なぜこの時期に腰痛が多いのか、疑問に思われる方もいるのではないでしょうか?
この時期になると皆さん、秋の季節に誘われてプレーをする機会が増えていませんか?
私の知っている方でも、この時期になると週に2~3回は必ずゴルフをするという方もいます。
それは日本の気候にも関係しているようです。
皆さんの中にも夏の暑い日のゴルフは避け、秋の爽やかな風を受けながらのゴルフのプレーを好む方が多いのではありませんか。
その気候に誘われてついついゴルフをプレーする機会が増え、仕事とゴルフで忙しい毎日を送ることで、からだを休めることを忘れてはいませんか。
きっとからだは悲鳴を上げていることでしょう。
また季節の変り目の9月~10月は寒暖の差が大きく、体調を整えるのが難しいようです。近年は温暖化現象の影響でその時期が11月までずれているような気候が続いています。
国内男子ツアープレーヤーの1週間のスケジュールを見てみると、同じようなことが言えるでしょう。
月曜日:休み、あるいは仕事の打ち合わせ、移動
火曜日:練習ラウンド
水曜日:プロアマ、あるいは練習ラウンド
木曜日:予選ラウンド1日目
金曜日:予選ラウンド2日目
土曜日:決勝ラウンド1日目
日曜日:決勝ラウンド2日目
このスケジュールが4月中旬~12月上旬まで毎週あるのですから、からだを休めることがなかなかできないのが現状です。
皆さんの中には、9月~11月までこのスケジュール以上に仕事とゴルフで忙しい方がいるのではないでしょうか。
腰痛の種類は、腰椎捻挫(ようついねんざ)、筋々膜性(きんきんまくせい)腰痛、椎間板(ついかんばん)ヘルニア、脊椎(せきつい)分離症、椎体終板(ついたいしゅうばん)障害などいろいろとありますが、ゴルファーのほとんどの方が受傷するのは筋々膜性腰痛のように思います。
筋々膜性腰痛の急性のものは運動中の急激な体幹の動きによるもので、慢性のものはオーバーワークによる筋疲労の蓄積が原因とも言われています。
【ゴルファーに多い筋々膜性腰痛の原因】
1) |
疲労の蓄積 夏の疲れ、仕事の疲れなどが蓄積し、からだが硬くなることで腰部へのストレスが大きくなります。 |
2) |
ウォーミングアップ不足 ウォーミングアップを行わないと体温や筋温が上がらず、筋や関節の柔軟性を獲得することができなくなり、からだを前に曲げたり、後ろに反らしたり、スイングで回旋させたりすることが簡単にできなくなります。 |
3) |
筋力の不足(体幹を中心とした筋力) 腹筋や背筋などの筋力が不足していると、上肢や下肢との連携が悪くなり、腰部への負担が強く、また姿勢も悪くなります。 |
4) |
環境による影響 季節の変り目は寒暖の差があり、汗をかいてそのままにしてしまうと、からだが冷えて筋肉が硬くなります。 |
5) |
古く、弱った靴の影響 靴が柔らかすぎると足への負担が強くなり、疲れがからだ全体にすぐに蓄積されてしまいます。 |
6) |
ゴルフの動きでの過度な負担 アドレスやスイング時、またボールを取ったり置いたりする際には、腰に負担がかかります。それが正しくない動きの場合、特に過度の負担がかかってしまいますので注意しましょう。 |
|
※赤い部分が、負担のかかりやすい場所です |
以上のことについて、心あたりがある方がいるのではないでしょうか?
自分が腰痛になってしまうのではと心配な方は、ボディケアバックナンバーの「よくわかる!腰痛症」で確認してみてはいかがでしょうか。